呼吸は難しい?
YogaspaceKroomでは、初めてヨガを体験される方にはクラスの始めに“呼吸”のお話をして、
ゆっくりと呼吸しながら、意識を呼吸に向けて頂いて、その呼吸が身体に馴染んだところで
シンプルな動きと呼吸を連動させて、イメージを膨らませようやくアーサナ(ヨガのポーズ)を始めます。
そのような、まどろっこしいステップを踏んでも尚、皆さん『先生!呼吸って難しいんですね!!』とおっしゃいます。
では、ここでクイズです(笑)
Q.人の1日の呼吸回数は何回でしょう?
正解は最大29000回と言われています。
※かなりの個人差はあるでしょう
赤ちゃんから老人まで、誰もが29000回とは思えませんが、とにかく膨大な回数の呼吸を私たちは行なっています。
しかも、生まれてから今日まで一日も休まずに。
気が遠くなるほどの呼吸を繰り返しながら、私たちは生きています。
しかし、ヨガとなると途端に呼吸が難しく感じるのはなぜでしょう。
ここからは私の個人的な見解ですが、いつも無意識なものを突如意識すると、普段どうしていたのか?急に不自然に
なって呼吸がしづらい。
或いは、『さぁ〜っ!ヨガ頑張るゾッ!!』と、意気込んでしまって身体に緊張が生まれ呼吸を邪魔する。
そしてこれは大きな要因ですが、一見静的に見えるヨガですが、シンプルに無駄なく静かに動くのは、
見た目以上に難しく、全身の筋肉も総動員した状態ですので、案外ハードです。そんな状況でゆったり深い呼吸を
するのは、やはり簡単ではないと思います。
したがって、ヨガの呼吸は難しい。それは万人が感じる事です。
凄いポーズを練習している達人も、ハードなポーズでは振り絞るように、やっとの思いで呼吸を繋いでいるはずです。
アーサナ(ヨガのポーズ)をしながら深い安らかな呼吸をするのは至難の業ですが、呼吸がうまくゆく前に
いつも無意識だった呼吸を感じる事を知っただけでも、大きな一歩ではないでしょうか?
外にばかり向きがちだった私たちの意識が、呼吸を通じて私たちの内側に向いてゆく。
そこには知っているはずの自分ではない、広い宇宙がある。
その宇宙には沢山の驚きや発見が散らばっていて、ちっぽけな私の中の広い宇宙をずっとずっと旅してゆく。
何年もヨガをして、やっと動きと呼吸が仲良くなってきた私は、呼吸についてそんな風に感じています。
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